サイズを揃えて,グラフの再利用性を高めるIgor Proプロシージャ

はじめに

GUIベースのグラフ作成ソフトであるIgor Proでは,グラフウィンドウの端をドラッグすることでグラフサイズを自由に変更できます. しかし自由に変更でき過ぎるために,作ったグラフのサイズがまちまちになりがちです.

たとえば1年前に作ったグラフと最近の結果を横に並べて比較したい,といった場合,グラフのサイズを揃える必要があります.この際,グラフサイズが適当だと,過去のIgorファイルを開き直してサイズを調べ直さなければなりません. (そして多くの場合,なんで自分は7.23 cm × 6.19 cm なんて半端なサイズの図を作ったのだろう...と思うことになるのです)

そこで,グラフをきりの良いサイズに変形するプロシージャを書きました.

github.com

使い方

上のサイトからresize.ipfをダウンロードして,Igor Proに読み込んでください*1.

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メニューバーから,最前面のグラフのサイズを変更できるようになります. デフォルトでは過去3回までの変更履歴が記録され,メニューバーに>>で始まる項目として表示されます.その項目をクリックすると,過去の設定を再利用できます.

メニューバーのCapture Sizeをクリックすることで,最前面のグラフサイズを記録することもできます.過去の履歴と同じく,>>で始まる項目としてメニューバーにサイズが表示されます.

オプション

sbapshot.ipfと同じく,このプロシージャも定数をoverrideすることで挙動を変更できます.たとえば,次のようにメインプロシージャウィンドウに書いてください.

override strconstant Resize_Menu     = "Graph;-" // メニュー項目をメニューバーの「グラフ」配下に配置
override strconstant Resize_Unit     = "inch"    // 単位をインチに変更
override strconstant Resize_Range    = "1;2;3;4" // メニューに表示するサイズ候補を1, 2, 3, 4に変更
override constant Resize_AutoLock    = 1         // サイズを変更したあとで,サイズを固定(ドラッグによるサイズ変更不可)
override constant Resize_ReuseSetting= 5         // 変更履歴を5回まで記録

*1:Igor Proceduresフォルダに入れてIgorを再起動するか,User Proceduresフォルダに入れてプロシージャウィンドウに#include "resize"と書いてください.