Igor Proですべてのグラフを保存する

はじめに

Igor Proのエクスペリメントファイル上に存在する,すべてのグラフを一度に保存するプロシージャを書きました.

それだけだとforループを回すだけで芸がないので,エクスペリメントを保存したときや終了したときにグラフを自動保存する機能もつけています.

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使い方

以下のサイトからsnapshot.ipfをダウンロードしてIgor Proに読み込んでください.

github.com

メニューバーから,保存の形式*1 と自動保存をするかどうか*2 を設定できます.

エクスペリメントファイルが存在するディレクトリに「エクスペリメント名_figures」というディレクトリが作成され,毎回ここにグラフが保存されます.同じ名前のグラフは毎回上書き保存されるので気をつけてください.

オプション

メインプロシージャウィンドウ*3に以下のように記述することで,snapshot.ipfを直接書き換えることなしにプロシージャの挙動を変更できます.

override constant    Snapshot_Resolution = 2 // 4 is default value of Igor Pro  
override constant    Snapshot_ColorPrint = 1 // 0 means RGB and the others means CMYK
override strconstant Snapshot_Menu = "Graph;-;(Snapshot" // Menu title  
override strconstant Snapshot_DefaultFormat = "pdf" // pdf, tiff, jpeg, png, pict, or eps
override strconstant Snapshot_DefaultHook = "Save" // Save, Quit, or Save;Quit

3行目の設定をするとメニューが「グラフ」メニュー配下に表示されるようになります.

プロシージャを書き換える必要がないとはいえ,毎回上の設定をメインプロシージャウィンドウに書くのは手間です.こういった設定をまとめて行うためのプロシージャ(override.ipf)も書いているので.これもそのうち記事を書く予定です.

おわりに

自分でもよく使っているプロシージャのひとつです.

自動保存を有効にしていると,以前作ったグラフを探すのにIgorを開かずに済むので便利です.またグラフを大量に作ってしまった時など,Igor上で探すより,全部保存してからファインダー(エクスプローラ)上で探すほうが手っ取り早かったりします.

*1:pdf, tiff, jpeg, png, pict, epsのいずれかを指定できます.Windowsではpictがbmp形式になります.

*2:ファイルを閉じるとき,あるいはセーブするときにすべてのグラフを自動保存させることができます.グラフ数が多いと保存に時間がかかり,一見フリーズしたような挙動になるので注意してください.

*3:Ctrl+M or Cmd+Mで開かれる,エクスペリメントファイル固有のプロシージャウィンドウのことです.